チュクチュクしちゃうの

見てほしいけど見られると恥ずかしい話です。そっとお聞きください。

abri (10区)


前菜1
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生の鰹、クランベリーのソース、鱒の卵、エルダーフラワー
席が調理場に近かったのでレモン汁?かなにかをぴゃーとかけているのが見えたけど、ちょっとすっぱかった。
けど魚たべれたの嬉しいし、何よりとってもきれい…。
見て。
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宝石箱やー。という感じ。

前菜2
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アサリのスープ

パンがおいしい
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メイン
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タラ、パースニップ?のソース、ニンジンのピュレ

一緒に行った人のメイン
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デザート
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チョコケーキ、キャラメルとチョコの薄いパリパリ、フランボワーズとビーツのシャーベット

追加で頼んだコーヒー(2.8€)
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お昼は26€で entrée 2つ + plat + dessert
夜も行ってみたいけど誰か付き合ってくれる人いないかな。

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abri
92 Rue du Faubourg Poissonnière, 75010 Paris









LE CAFE DU COMMERCE (15区)

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15区、メトロCommerce駅の近くにある「LE CAFE DU COMMERCE」

お店の中に木が生えててすてき。
予約をするときに2階か3階にしてとお願いしたら2階に席が取れました。
前は1階で食べたけど2階はもっとすてきでした。
天窓があるんだけど晴れてたらもっともっと気持ちよさそう。

ここで好きなのはやっぱりTartare du boeuf…
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薬味が効いてて、肉の粒は大きめで、おいしい。
好みのタルタル。

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これは前来たとき友達が食べてたRumsteckだったかな。少し食べさせてもらったけど柔らかくてとてもおいしかった。

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なんだったか忘れちゃった。
ピスタチオのアイスとリンゴのタルト?

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Cuisse du canard à l'orange, gratin d'hiver
鴨肉がむちむちしてておいしかった。

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Salade d'agrume 
ただオレンジとグレープフルーツを切って甘い汁につけただけのやつ。面白くなかった。

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Pot de crème chocolat noir
普通においしい。普通に。

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最後にカフェとビスケット

昼のFORMULE は16€で plat, dessert, café
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おそらく夏になったらメニューが変わると思うのでまた行きたいです。
おいしいし、割とお手頃だし好き。

LE CAFE DU COMMERCE
51 Rue du Commerce, 75015 Paris

HP↓






歳をとるということ

歳をとるって、歳をとるって、そういうことなんだよ。

17でこの曲作りましたとか、この詞書きましたとか、

ステキなもの作りましたとか、言えなくなるってこと。

そういうこと言える未来が消えてしまうっていうこと。

まだここに来ていない、あの確かな未来は幻になるの。

もう、いくら頑張ったって、どれだけ張り切ったって、

「これは20の時書いた曲です」としか言えないわけ。

ひとつの物語が失われてしまったんだよ。敢え無くね。

 

そもそも20と17じゃ、大きな違いがあるってんだ。

キラメキが違うってんだ。ビリビリできないってんだ。

フレッシュな感じがないわけ。ドラマチックじゃない。

「キュッと引き締まって全方位敵なし!」それが若さ。

ハタチなんて丸っこくて、ぶよぶよで、躍動感がない。

 

まだ若いのに、もう若さに執着している。

 

これまでの短い人生、

年齢に頼りすぎていた。

新しい誕生日が執行され、

またひとつ年齢が失効して。

本当に恐ろしいことだと思う。

若さは確実に武器だったんだよ。

最大限利用して何とか生きてきた。

もう丸腰だ。戦える相手もいないよ。

 

幼い頃は一人じゃなかった。大人になるはずの自分が、別の自分がもうひとり用意されていたから。

 

でも、今はどうだ。いつの間にかひとりなんだ。

 

初ビリヤードと韓国料理 20160218

学校に行った。授業はなかったけど学校に行った。

フランス人の日本語の授業に協力をした。彼らが日本語で質問をするので日本語で答えてほしいとのことだった。オリンピックの話とか政治の話とか、すごいおもしろかった。友だちが増える予感もするし。

帰り道、日本人と一緒にカフェに寄ったら!なんと!Baptiste!!!!

Baptiste は最初のアソシアシオンで出会って、11月から12月にかけて何回かおしゃべりをしてくれたやさしくておもしろくて真面目な話もできるイケメン(顔が)。冬休みはロンドンに行ってたりパリで友達と遊んでたりしたからおしゃべりできなかったんだけど、後期に入ってまたおしゃべりしようよと連絡するも、返信がない。そう、彼はとても連絡無精なのである。なすすべもなく待っていたら、「今週おしゃべり再開する :)?」やっと返信が来て、食い気味に「するする!」と返信するもまた連絡なし。何回かSMS送っても返信なし。これ嫌われたんちゃうかなとまで思わせるほどに返信がない。

と、そんな状態でのばったり遭遇。朗らかに手を振るBaptiste「Ça va ?」返信しなくてごめんごめんちょっと忙しくて とのこと…。そう…。あたい、ずっと待ってたってのに…。でもとりあえず会えてうれしい~。いぇ~い。ということでそのまま日本人3人フランス人2人でだらだら。もうすぐ閉めるよと店員に促され退店。

Baptiste と Alexis が「韓国料理食べに行くけど行く?」と誘ってくれて、久しぶりにBaptiste に会えたのがとてもうれしかったので二つ返事でOK。

おなか減ってる? と聞かれて まだちょっと と答えると(なぜならカフェで頼んだメイプルラテが激甘で血糖値爆上げ状態だったから)、じゃあちょっと時間つぶしてから行こうか って。

B「ビヤールわかる?」僕「なにそれ」ビヤールのジェスチャーをするBaptiste。僕「!billard!ビリヤード!」B「日本語とフランス語ほぼ同じじゃんすげ」

ということでフランス人のイケメンヤングボーイズ2人に囲まれてビリヤードを初体験。ビリヤードおもしろい。ほんとメイプルラテありがとう。激甘が功を奏しました。半分以上残したと思うけどほんとメイプルラテまじ感謝。

韓国料理屋さんに行ってジャージャー麺を食べる。おいしい。おいしいけど、そういえばパリで一番おいしい韓国料理の店って言ってたな。そこまでじゃないだろ。

いろんな話をした。Baptiste とAlexis はセミの鳴く声が好き。Baptiste「大きな音がしたときにセミがみんな一斉に鳴きやむのまじおもろい」Alexis「マルセイユにもセミいるよ。俺マルセイユから来たんだ」Batiste「なんでかわかんないけど、日本の音とか風景にnostalgie を感じる。ずっとフランスにいたのに。それがすごい不思議。例えば(学校のチャイムの音を口ずさむ キーンコーンカーンコーンのメロディー)、これとか。あと野球のグラウンドも。野球したことなかったのに」

2人は映画をよくみるっぽい。フランス映画はあんまり見ないねそういえばって言ってた。日本の昔の映画よく見てた。Baptiste は怪獣映画が好き。Alexis は明日映画を撮るって。自分で脚本書いて。すごい。文学勉強してたんだっけな確か。

若者言葉を教えてもらった。très, vraiment の代わりにgrave を使う言い方。

例:Je suis grave content.

返事の「うん」に Grave. を使う言い方

例:C'est bon ? - Grave.

若者言葉いっぱいあるみたい。僕が話してると「俺らよりきれいなフランス語話してる。俺らはいつも悪いフランス語でしゃべるから」って。僕がきれいに話してるんじゃなくて、若者が若者若者しているのでは。

 

日本語の めがね はフランス語で mega nez に聞こえるし、

醜い は mini couille に聞こえるんだよね って言ってて面白かった。

 

原発の話もした。安倍はだめだよって言ってた。なんで全部撤廃しないの って。

 

ああ、本当にいい日だった。早くBaptiste とおしゃべりしたいなー。ちゃんと返信してー。

雨具と文明

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僕は折りたたみ傘が嫌いだ。折りたたみ傘は醜い。開いても醜いし、畳んでも醜い。びらびらをいちいち伸ばして畳んでいく作業がそれはもう鬱陶しい。あと撥水性に欠ける。すぐびしょびしょになる。骨が弱い。ああ、もう折りたたみ傘って最悪。ビニール傘の方が好き。折りたたみ傘はビニール傘の下位互換。もっと頑張ってほしい。
 
でもビニール傘も正直…てかなんでこのハイテク時代にまだ「傘」なんて使ってんの? もっといいもんできないわけ? 小さい頃から色々夢見てきたよ。雨が降るたびに、「ああ全身覆えて視界も広くて手がふさがらない雨具ができたらいいのに」って思ってきたよ。願ってきたよ全力で。意味わかんないほんとに。
 
カッパ? カッパはさ、ズボンとか足元とかがびしょびしょになったりするじゃん。あと蒸れるし。中からびしょびしょになるよ。だめだめ。却下。役立たず。もっとさ、「シュッ」って感じの、ワンタッチで開いたり閉じたりできて、ライターくらいの大きさになる雨具。そういうのを望んでるわけ。
 
はあ、雨が不快になったのはいつからなんだろう。
僕らはひとつの大自然だったはずなのに…そうでしょ?
 
でもモチーフとして傘は必要かもしれない。絵になるし。
自然と文明と文化、いいとこ取りできたらいいのに。
 
 
 
 
 

MORI YOSHIDA (7区)


さて、パリのパティスリーを紹介します。

今回ご紹介するのはこちら、「MORI YOSHIDA」

今までに5つのケーキを食べてきました。全部おいしい。

 

・Mille-feuille vanille de tahiti 

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ミルフィーユ。バニラ風味のカスタードクリーム。上に乗ってるのはバニラビーンズのさやだから食べちゃダメだよ。


・Paris-Brest citron

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パリブレスト。クリームがしっかりしてる。食べごたえのある濃厚なプラリネクリーム。クリームの中にはレモンピールが入っているのかな。さわやかな柑橘系の香りがした。クリームの側面にひっついている棒はシュー生地。


・Tatin d'OR 

タルトタタンです。まず見た目がかわいい。輝きすぎでしょ。味も香りもしっかりしたりんごが、バター香るしっとり生地の上でとろとろ。もしかしたら 甘すぎー と思う人もいるかも。


・M 

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MORI YOSHIDA のオリジナル。一番下にスポンジが敷いてある。メイプルクリームとメイプル&チョコムースがおいしい。メイプルの香りが強くてサイコー。メイプルだいすき。下の方にビスケット?ナッツ?なんかかりかりしたものが入っててたのしいおいしい。


・Gâteau au chocolat 

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ガトーショコラ生地はしっかりと固め。甘さ控えめ。ずっしりしているかと思いきや重くない。


これは1月に行った時のラインナップです。本当においしいのでパリに行く人は行ってみてね。ケーキのほかにも、パンオショコラとかクロワッサンとかのヴィエノワズリー、キッシュも売ってました。あ、あと内装がシンプルでかっこいいよ。掃除が大変なんだって。シンプルすぎて。

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追記 3月末に行ったら新作が。

割と頻繁に新しいのだしたりアレンジを加えたりしているみたい。


・Beige

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タルト生地みたいなやつに紅茶のムースが乗ってる。

中になんかかりかりしたのが入ってる。

これは別に新作じゃなくてずっとある。


・chou 7eme の キャラメルバージョン

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キャラメルがかかってて、中もキャラメル風味のクリーム。

前食べたの 7eme は普通にカスタードクリーム入ってた。

パイ生地がさくさくで最高。


・Baba tropique と Baba des bois

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左はマンゴーとパッションフルーツのババ。

ココナッツミルクを流し込むのが楽しい。

右は木苺のババ。木苺のババは初めて見た。

中はスポンジケーキ。スポンジが得意でないのであんまり好きじゃなかった。


MORI YOSHIDA

65 avenue de Breteuil, 75007 Paris

最寄り駅は6番線の「Sèvres-Lecourbe」

6番線・12番線の「Pasteur」からも歩いて行けそう。

HP がこちら

moriyoshida.fr

YUI と高校の湿った記憶

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お題「初めて買ったCD」

 

初めて買ったCD、というより初めて買ってもらったCDのはなし。

Amazon.co.jp: YUI : I LOVED YESTERDAY(初回生産限定盤)(DVD付) - 音楽

おそらく中学2年生のときだったと思う。YUIの3枚目のアルバムを母親に買ってもらった。ウォークマンを買ってもらったのもちょうどこの頃だったと思う。これを境に、僕の日々の生活に「音楽」という要素が付け足されたのだった。 

数年前にYUI は確か活動休止をして、最近ではもうあまり見かけなくなったように思う。僕にとってはもう十分過去のひとになってしまった。確か彼女は、僕が中学生、もしくは高校生の頃も少しの間活動を休止して、それをきっかけに僕の静かな情熱は途絶えてしまったのではなかったかな と思う。3枚目のアルバムから過去に遡ることはあっても、それ以降の曲はほんの数曲しか知らない。…というよりも、単純に3枚目のアルバムが好きすぎただけかもしれない。このアルバムは本当に好きだった。何度も聴いた。順番通りに何周もしたし、同じ曲を一日中聴き続けていた日も多分あったと思う。多分じゃない、絶対あった。昔も今も一つの曲を丹念に聞くのが好きだ

もちろん初めて買ってもらったCDだから、聴いている期間というか、手元にあった期間は一番長いということになる。特に中学・高校時代は何度も何度も聴いた。中学校に通うまでの自転車の上で聴いていた…かどうかは思い出せないけど、高校にたどり着くまでの電車の中ではほぼ毎日何かしらの曲を聴いていたと思う。

高校の頃は朝に弱かった。電車はぎゅうぎゅうだし、田舎だから毎日知った顔が乗ってくる。年を取るにつれて疎ましくなっていく同級生の男子とか、田舎のヤンキーみたいなのとか、態度のでかすぎる私立高校の野球部とか、嫌なものがたくさんつまった電車だった。それに高校のときの僕は今以上にださくて、若さに頼りきりで、少しませていて、自分に自信があったりなかったりした。とてもださかった。目も当てられないくらいださかった。そんな自分で人とかかわるのも居心地が悪かったんだと思う。とにかく朝の通学電車には嫌なものがたくさん詰まっていた。(多分楽しいこととか、ふつうに人と話して通った日もあったと思うんだけど、今はそういう気分ではないし、演出の都合上この不衛生な電車は必要だと思う。)そういうものから逃れるようにして、かなり大きい音で音楽を聴いていた。外の音をあんまり聞きたくなかった。友達もいなかったし話すこともなかった。

 

長い間聴いた音楽には、気づかないうちになんらかのエピソードが溶け込んでしまうことがよくあると思う。音楽とともにそこに流れていた出来事や、象徴的な意味での風景が、持っている価値や重さとは無関係に結びつけられてしまう。玉手箱からフリーズドライのインスタント味噌汁まで、そこに保存された色々は様々だ。中身の詰まったお話もあれば、日常的で些細な風景まである、ということ。例えば東京事変の「キラーチューン」を聞くと、僕は実家の台所を思い出す。夏のよく晴れた午後、テレビでMVを見ている僕と何かしらの作業をしている母親。

しばし時を経て、視点を現在に戻す。僕はいま大学生で、場所はパリ。大学生になってから随分時間が経ったように思える。中学、高校、地獄、(そしてテロ。) 不安定な情勢をようやく通り抜けて、比較的平穏な日々を過ごしている。この安らかな自然がいつまでも続いてほしい、何も変わらないでいてほしい と思う。湿った過去とはもう永遠に交わることがないだろう。確かにクリアはしていないけど、明らかに僕は全く新しい別のステージで新しい自然を作り始めている。びしょびしょに濡れた惨めな過去なんてもう触れたくもないね。

 

 

 

と思っていた。気付いた時にはもう遅かった。玉手箱が開いてしまっていた。

つづく(と思う、多分。)